【ランニング道~マラソン講座(16)】
*PART16 アドヴェンチャー・ランニングのすすめ
新たなスポーツの一分野として「アドヴェンチャー・ランニング」を提唱している。
コンセプトは
1)気力と体力をフルに使い、大自然の中を自分の意志と二本の脚(足)だけでどこまでも移動し続ける
2)達成すべき目標を設定し、自分のレベルに合ったチャレンジを通して心と体を動かすことを目的とする
3)冒険と旅とスポーツを融合させた新しいライフスタイルとしてのスポーツ としている。
これだけでは漠然としているかも知れないが、マラソンやロードレースなどとは違って、走る時間や距離やルートは全く制限されていない。当然のことながら、走るペースやスピードも自分で決めればいい。
自分の意思のおもむくままに、好きな時に好きな場所へ走っていけばいいし、「アドヴェンチャー」という言葉どおり、そこにはチャレンジ的な要素・テーマがあること。
たとえば、「24時間でどこまで(どれだけ)走れるだろうか…」というテーマでもいいだろうし、「3泊4日でびわ湖一周や淡路島一周にチャレンジ」というものであってもいい。
他人の力を借りず、自分の力で走り切ることが大切なのだ。やりきった後の達成感はもちろん、目的を達成したことによって得られる自信が何よりも自分にとって大きなプラスになる。体だけでなく心を動かすというのはそういうことだ。
日帰りでもいいし、宿泊を伴うものであってもいい。
昨年、キャンプ道具をバギー(乳母車)に積んで
日本縦断をしたが、一切合財を背負って走られる人も中にはいる。
休みごとに走りながら日本縦断や日本一周を断続的に走り続けるのもいいかも知れない。
なかなかまとまった休みが取れない人にはそんな方法もあるのだ。
この「アドヴェンチャー・ランニング」のコンセプトは、ずばりLSD(=Long, Slow, Distance)から来ている。
ウルトラマラソンを経験された方には分かると思うのだが、スピードは無視して、とにかく「長時間、ゆっくり、遠くまで」走りたいという思いが反映されている。
100kmのウルトラマラソンのトレーニングでウルトラLSD(60km走とか6時間走とか)をしていて、もはやこれはレースではないと思わされた。走ること、移動することそのものを楽しんでいる自分がそこにはいた。
季節ごとの風景を楽しみ、ふと立ち止まった自販機の前で、缶コーヒーを飲みながら青空を眺め、心地よい薫風に吹かれる。走るごとに気分は高揚しランニング・ハイが訪れ、訳もなく感動の涙が頬を流れる。生きている、生かされていることに心から感謝する自分…。
ゆっくりだから走力は個々のレベル次第。時間や距離も自分の足・体力と相談して決めればいいのだから、老若男女、誰でも楽しめると思うのだが…。
走ることにマンネリを感じているのなら、ぜひチャレンジする自分と出会ってみよう。
「自分にこんなパワーがあったのか」「私もまだ捨てたもんじゃないわ」
そう思える機会にもなるかも知れない。
ランニングブームはにわかにやってきて、マラソン大会への参加者も確実に増え、都市型の大きなマラソンも各地で行われている。
十分なトレーニングも経験もないままレースに参加して、足を壊したり体調を崩したりするランナーも多いという現実。
レース・大会という枠から一歩踏み出した時に、タイムや順位などにとらわれることのない「アドヴェンチャー・ランニング」の世界があるということも、ぜひ知っておいてもらいたい。
記録よりも記憶に残る走りを…。
*
Go the Distance! *
PEACE RUN 2011 アメリカ横断5,000キロランニングの旅*
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テーマ:ランニング - ジャンル:スポーツ
- 2011/02/02(水) 11:27:22|
- マラソン・ランニング
-
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-
| コメント:6
自分が目指している走りは正しくpart16のアドベンチャー ランニングです。
たとえば、ロードバイクで走りに行った場所をランで
走りに行くとか。勿論、距離は7分の1位になりますけど(笑)。
とにかく今は、少しづつですけど仕事を終えてから
走るのが楽しいと思える今日この頃ですね。
- URL |
- 2011/02/02(水) 20:33:23 |
- genさん #-
- [ 編集 ]
アドベンチャーランニング、
私はそこまでは行けないので、観光ランと呼んでいます(笑)
自分の脚のみを移動手段として、思い思いに走る。
写真を撮る、食事をする、のんびり観光する。
自分の脚だけで移動することの楽しさ、達成感。
素晴らしいですよね。
- URL |
- 2011/02/03(木) 00:22:41 |
- ドタバタ #-
- [ 編集 ]
KAYさん
別途いろいろとアドヴァイス有難うございます。
今日、時間があったので嫁とトレイルを含む20km
をLSDペースで走ってきました。
会話の中で、KAYさんの推奨するアドベンチャー
ランや(今日の記事の内容)日本であるマラニック
の話をすると、非常に興味を持って、”私がしたいのはそれ!!!”
といっていました。
記録に挑戦するハーフやフルにも挑戦したいそうですが
(今年のベニスマラソンは応募済み)
やはり、いろいろな風景や景色、人とのふれあい
とランニングを掛け合わすことができたら、面白い
だろうね。といっていました。
ちなみに僕の知っている限り、イタリアにはマラニックのような
コンセプトの催しはありません。
今度帰国の際は是非マラニック、OR LSDをご一緒できればうれしいです。
KAYさん、ちなみにお住まいは青山あたりですか?
- URL |
- 2011/02/03(木) 00:51:42 |
- akio #-
- [ 編集 ]
genさん:
> 自分が目指している走りは正しくpart16のアドベンチャー ランニングです。
そういう方がこの世の中に少なからずおられることを願っておりました。
新しいジャンルのランニングスタイル…というよりもライフスタイルをぜひ提唱していきたいですね。
既成の概念にとらわれない発想が文化を生み出していくのでしょうね。
- URL |
- 2011/02/03(木) 14:58:46 |
- KAY.T #-
- [ 編集 ]
ドタバタさん:
> アドベンチャーランニング、
> 私はそこまでは行けないので、観光ランと呼んでいます(笑)
> 自分の脚のみを移動手段として、思い思いに走る。
> 写真を撮る、食事をする、のんびり観光する。
> 自分の脚だけで移動することの楽しさ、達成感。
> 素晴らしいですよね。
観光ラン…それも立派なアドヴェンチャーランニングだと思います。
レースや大会とはまた違った、タイムや順位にとらわれない走り…。
人間が本来持っていた自然回帰の本能を刺激するのが「アドヴェンチャー・ランニング」の根底にはあるのだと思います。
- URL |
- 2011/02/03(木) 15:02:25 |
- KAY.T #-
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akioさん:
アドヴェンチャー・ランニングは、レースや大会とはまた違う、自分自身を枠にはめこまないという点で自由がありますね。
冒険と旅とスポーツをミックスさせる…自転車を使わず自分自身の二本足で移動し続けるというのがポイントです。
自然の中で走るという点ではトレイルランニング的な要素も含まれますが、別に山に入る必要もなく、河川敷の公園でも構わないわけです。
一人でも仲間とでもカップルでも親子でも、コミュニケーションを楽しみながら走るということも素晴らしいですよね。一人黙々と走るのはよほどストイックに生きている方でないと辛いものがありますから…。
自分は現在伊賀市比土在住です。周りは山と田んぼばかり…。伊賀鉄道がすぐそばを走っています。
- URL |
- 2011/02/03(木) 15:07:39 |
- KAY.T #-
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