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KAY'S BLOG

独行道~Lonesome Road of Running

雨の日と月曜日は…

【雨の日と月曜日は…】


とある雨の日の午前5時、窓を開けどんよりと厚い雲に覆われた空をじっと見つめる。

青空はどこにもなく、ただひんやりとした空気の中で、小粒の雨がしとしと降っている。


Yahoo! JAPANの天気情報を見る。

「午前・午後ともに降水確率100パーセント」

6月という時期が時期だけに、天気図はまさに梅雨時のそれだった。

弓なりになった梅雨前線は日本列島を覆うようにぴったり重なっている。

僕は少しだけさめたコーヒーを一口飲んで、雨で少し濡れた朝刊を手に取り、ニュース記事に目をやった。




旅のさなかに降る雨は決して気持ちのいいものではない。

雷を伴う激しい雨だとなおさら困りものである。’91年夏、米ロッキー山脈北部のワイオミング州ではしばしばサンダーストーム(雷を伴う雨嵐)に悩まされた。

原野の中にぽつぽつと牧場があるだけで、雨宿りのできるような民家も店もほとんど見当たらない。

そんな中、目の前で空をまっぷたつに裂くような稲光が走る。

そして数秒後に「バリバリバリ」という凄まじい轟音(ごうおん)が大地を揺るがすのだ。

ウインドブレイカーを叩きつける痛いほどの雨。風雨が次第に激しくなり、前方10㍍も直視できないくらい。

「どうか雷に打たれませんように…」

そう願いながら恐る恐る嵐の中を走り抜け、次の町に入ろうとする頃ようやく雨は小降りになった。



それから3年後の’94年のちょうど今頃、僕はアラスカ北極圏をめざして孤独な道をひたすらペダリングしつづけていた。

「1週間の内8日は雨」と言われるくらい、6月の北極圏は冷たい雨が毎日のように降り続いた。

じめじめしたテントの中で目を覚まし、レインジャケットを羽織ってテントを出て、ガスストーヴで熱い紅茶を作るのが日課のひとつになっていた。

雨続きの毎日だとどうも沈みがちな気分になってしまいそうだが、一杯の紅茶で冷えた体が少しずつ温まってくる、ただそれだけで何だか嬉しかった。

ビスケットとドライフルーツを朝食に取りながら、濡れて重くなったテントをたたみ、パックされた荷物を全て自転車にセットしたらスタートだ。

カンカン照りの暑い日よりも、こんなウェットな日のほうが実際には快適なのかも知れない。ただ、身の回りのものがベトベトになってしまうという点は避けられないことだけど……。


また、ある晩のこと、寝返りを打つと耳元でチャプチャプという奇妙な音がして目を覚ました。テントの下(裏側)に水が溜まり、フロアの部分がまるでウォーターベッド状態。

さらに、擦り減った生地の所々から水漏れが発生していた。何度もテント底面に防水スプレーをかけ、縫い目にはシーリング(目止め)をしたから大丈夫だとは思っていたが、寝袋の足元が濡れているのを見た瞬間、その期待は裏切られてしまった。



本来、雨は降るのが当たり前なのだ。そして、止まない雨も決してない。

天候次第で気分が変わることもあるけれど、どしゃ降りの雨の中を走っていても嵐の中でキャンプを強いられても、自分がそんな雨の風景の一部に溶け込んでしまったかのような気持ちになればどうということはないのである。

自然に同化するというのはひょっとしたらこういうことを言うのではないか、と僕はしばしばそう思った。




「雨の日と月曜日はいつも気分が沈んでしまうの(Rainy days and Mondays always get me down)…」

とカーペンターズが歌ったが、本来、雨そのものが憂鬱(ゆううつ)で不快なものなのではなく、そんな風に感じてしまう自分が実はいろんなものをブルーな気持ちで見ているのかも知れない。   

     


The Carpenters "Rainy Days And Mondays"




ajisai2



四季の花 「アジサイ」
「紫陽花」とも書く。ユキノシタ科の潅木(かんぼく)。学名hydrangea。
花言葉は、「いばり屋、移り気、あなたは冷たい人」
梅雨時期には、がく片が青、紫、紫紅色に変わるため「七変化」とも呼ばれる。



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テーマ:一人旅 - ジャンル:旅行

  1. 2008/06/11(水) 20:10:10|
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プロフィール

KAY(高繁勝彦)

Author:KAY(高繁勝彦)
走る旅人:アドヴェンチャー・ランナー、サイクリスト(JACC=日本アドベンチャーサイクリストクラブ評議員)、ALTRA JAPANアンバサダー、 YAMANOVAコーヒーアンバサダー、ARUCUTO一本歯下駄アンバサダー、旅人、詩人・アーティスト、クリエイター、ナチュラリスト…。元高校教師(英語)。  
大阪府松原市生まれで、現在、大阪府富田林市に在住。妻はミュージシャンでかつてぴよぴよ名義で「らんま1/2」エンディングテーマ「虹と太陽の丘」を歌っていた。

楽天ブログ時代(2006.4.2)からノンストップブログ更新中。公式サイト 「PEACE RUN 世界五大陸4万キロランニングの旅」“KAY’S WORLD”もよろしくお願いします。 プロフィール詳細はこちら。 

二度の日本縦断(「PEACE RUN 2010日本縦断ランニングの旅(3,443km)「PEACE RUN2012 日本縦断ランニングの旅 PART2(3,482.3km)」で実質の日本一周ランニング6,925kmの旅を完結。 

2011年はPEACE RUN 2011アメリカ横断5,285kmランニングの旅を138日で完了。 2013年9月から163日で「PEACE RUN2013オーストラリア横断ランニングの旅」5,205kmを走破。 

2014年11月から2015年2月、83日でPEACE RUN2014ニュージーランド縦断ランニングの旅2,796.6kmを走破。 2016年7月〜11月、110日間で7カ国3,358.8キロ、「PEACE RUN2016ヨーロッパランニングの旅」を走破。 

2017年9月〜10月、「PEACE RUN2017四国一周ランニングの旅」1000キロ走破。2018年5月「九州一周ランニングの旅」で約900キロ走破。 

2011年3月14日、東日本大震災の3日後、「RUN×10(ラン・バイ・テン)運動」を発案・提唱、全国に展開させる。 

2012年末、facebook上の公開グループ、平和的環境美化集団"THE SWEEPERS"を発足、活動を展開中。 

2014年、一本歯下駄で世界平和をめざすfacebook上の公開グループ「一本歯下駄クラブ」を発足、活動を展開中。 講演・セミナー・取材などの問い合わせ・依頼は下のメールフォームでお願いします。

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