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独行道~Lonesome Road of Running

ランニング道~マラソン講座⑥

【ランニング道~マラソン講座⑥】

run122510


*PART6:草食獣と肉食獣、ピッチとストライド

ランニングフォームや筋トレなどにももちろんこだわりを持っていた自分だが、もっといろんな角度から速く走るためにどうしたらいいのかを20数年も前から考えていた。

アフリカの高地、エチオピアなどに暮らしているランナーは元々ランナーに向いた体が生まれた時から備わっている。そんな連中と比べてもどうにもならないわけである。

今ある体を資本に、ランナーとして体をどう改善していくかを考えた時に、草食動物的な人間になろうとある日考えた。

80年代後半は、父親が健康診断でコレステロール値が高く、医者から食事を改善するようにアドバイスを受けた時期。

その頃自分は、実家近くのマンションに一人暮らししていたが、風呂と洗濯と夕食だけは実家に帰っていたのだ。

母親も肉料理は作らなくなり、野菜と魚中心の食事が中心になっていた。時々鶏肉がテーブルに上ることはあったが、豚や牛はほとんど口にしなかった。

野菜も生ではなく加熱したものが多く、煮物や鍋も楽しんだ。わかめや昆布などの海藻も大量に食べた。

自分自身は肉は好きな方ではなかったから、特にそんな食事に不満があったわけでもなかった。

お米はほとんど食べず、豆腐や納豆は毎日食べていたし、動物性のたんぱく質は牛乳やチーズ・ヨーグルトなどの乳製品から摂るようにしていた。

当時の体重は62~3キロ。身長は178センチ。体脂肪率は6~7パーセント。

この体で、10キロとハーフの自己ベストを記録。その年のホノルルマラソンで初めてサブスリーを記録。



同じ4本足の動物でも、ライオンやトラのような肉食獣と、キリンやシマウマなどの草食獣とでは、大いに走り方が違う。

ライオンやトラは短距離をスピードを出してパワー中心で走るのに対して、キリンやシマウマは長距離を長時間スタミナで走ることができる。肉食獣はストライドで、草食獣はピッチで走るわけだ。

もしキリンやシマウマが、ライオンやトラから逃げ切るためには、スピードでは勝てっこないので距離で勝負するしかない。長時間逃げ続けてライオンやトラのスタミナが切れるのを待つのだ。

自転車競技者にもあてはまることだが、ロードバイクに乗る際に、軽いギアを足の回転で走るライダーと、重いギアをパワーとスピードで走るライダーがいる。前者はピッチ走で走るランナー、後者はストライド走で走るランナーと共通するものがある。


日本歴代記録を持つマラソンランナーの大半がやはりピッチ走で走っていることを考えれば、日本人にはストライド走は実際あまり適していないようにも思われる。これは日本人の胴長短足の体形にも影響しているのだろう。

ただ、生活様式や食生活も欧米化してきたことから、日本人の体形もずいぶんと変わってきているのは確かだ。短距離選手の中にも欧米の選手に負けないスピードとパワーを持った選手も現れてきているからだ。実際そういった選手の体形も昔のマラソンランナーとは格段違ってきている。

もしストライド走を極めようと思うのなら、強靭な上半身が必要だ。厚い胸板を作り、鋼のような腹筋を作るべきだろう。

ピッチ走とストライド走を使い分けれればレースでは強みだ。いろんな状況下で走りのシフトチェンジができるわけだから。ロードバイクのローからトップギアへ自由にチェンジできるような走りであれば、坂道でも平地でも怖いものなしなのだ。


末續慎吾氏は、その師高野進氏の指導を受け、高野氏が考え出した走法で、世界陸上(2003年パリ大会)の200mで銅メダル(この種目では日本人初のメダル)を獲得した。

何かの雑誌の記事で読んだ記憶があるのだが、高野氏の生み出した走法で走るには、体の背面をとことん鍛える必要があるということが強調されていた。黒人のパワーに匹敵する走りをするために、特に大臀筋(尻の周り)の強化が必要であるということだ。

この記事を読む以前に自分自身が試みていたのは、バック走。グランドや公園の芝生の広場でやってほしいが、後ろ向きに走る練習。転倒して後頭部を打たないように注意しないといけない。前傾姿勢でつま先で蹴り出すことを意識する。慣れてきたら大きなストライドで走る。

個人的によくやっていたのは河川敷の堤防の急斜面でのバック走だ。キック力が断然アップする。

陸上部を顧問していた際には、このバック走以外にも、お腹を上にした状態の四つんばいで地面を移動するという練習。これは小さなお子さんがいるお父さんなら、子どもをお腹に乗せてお馬さんになるような感じ。

生徒たちには、この状態で前後にも左右にも高速移動させていた。お腹が沈まないように臍を天に突き出したフォームだ。この練習では、背筋だけでなく腕と肩も同時に鍛えられるというメリットがある。肩こりも解消される。

普段普通に走っているだけでは鍛えられない部分を強化するという発想が大事だということを自分自身は理解している。

いろんなマニュアルがあるが、マニュアル通りやったけどうまく行かなかった…そういうのは当たり前のこと。世に出回っているマニュアルはあくまでも一般論であり、どんなマニュアルも自分なりにアレンジすることが必要なのだ。

型破りな発想ほど新しいものを生み出す。東海大学の高野進氏の考え方には共感するものが多い。「従来通り」という発想は、どんな場面でも一考する価値はあるのだから。


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テーマ:ランニング - ジャンル:スポーツ

  1. 2010/12/25(土) 17:28:12|
  2. マラソン・ランニング
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<自省録 #122610 | ホーム | 独行道>>

コメント

今日もフォームを考えながら走りました。
やはり、基本はピッチですね。
丹田からリラックスして脚を操る感じで、走ってみました。
課題は上半身です。
やっぱり腹筋かな(笑)
  1. URL |
  2. 2010/12/25(土) 20:37:26 |
  3. ドタバタ #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ドタバタさん:

ウルトラもトレイルもフルも、ピッチで行きましょう。

あせらず あわてず あきらめず

これはピッチ走の基本的概念ですね。

腹筋背筋を鍛えて、来年の富士登山とサロマにのぞんで下さい。
  1. URL |
  2. 2010/12/25(土) 21:27:24 |
  3. KAY.T #-
  4. [ 編集 ]

読み終えてう~んとうなってしまいました。
奥が深い内容ですねぇ。
鍛え方は千差万別あるんですね。
ふだん鍛えていないところを鍛える発想…。
やっぱ考えて走らなければいけないですね。
  1. URL |
  2. 2010/12/25(土) 21:35:22 |
  3. jogjog #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

JOGJOGさん:

マラソンは足で走るものではなく、頭と心と魂が一体となって作られるいわばアートですよね。

ひとつの作品を作るがごとく、自分自身のすべてを結集してその都度いいものを作りたいものです。

  1. URL |
  2. 2010/12/26(日) 11:58:55 |
  3. KAY.T #-
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

KAY(高繁勝彦)

Author:KAY(高繁勝彦)
走る旅人:アドヴェンチャー・ランナー、サイクリスト(JACC=日本アドベンチャーサイクリストクラブ評議員)、ALTRA JAPANアンバサダー、 YAMANOVAコーヒーアンバサダー、ARUCUTO一本歯下駄アンバサダー、旅人、詩人・アーティスト、クリエイター、ナチュラリスト…。元高校教師(英語)。  
大阪府松原市生まれで、現在、大阪府富田林市に在住。妻はミュージシャンでかつてぴよぴよ名義で「らんま1/2」エンディングテーマ「虹と太陽の丘」を歌っていた。

楽天ブログ時代(2006.4.2)からノンストップブログ更新中。公式サイト 「PEACE RUN 世界五大陸4万キロランニングの旅」“KAY’S WORLD”もよろしくお願いします。 プロフィール詳細はこちら。 

二度の日本縦断(「PEACE RUN 2010日本縦断ランニングの旅(3,443km)「PEACE RUN2012 日本縦断ランニングの旅 PART2(3,482.3km)」で実質の日本一周ランニング6,925kmの旅を完結。 

2011年はPEACE RUN 2011アメリカ横断5,285kmランニングの旅を138日で完了。 2013年9月から163日で「PEACE RUN2013オーストラリア横断ランニングの旅」5,205kmを走破。 

2014年11月から2015年2月、83日でPEACE RUN2014ニュージーランド縦断ランニングの旅2,796.6kmを走破。 2016年7月〜11月、110日間で7カ国3,358.8キロ、「PEACE RUN2016ヨーロッパランニングの旅」を走破。 

2017年9月〜10月、「PEACE RUN2017四国一周ランニングの旅」1000キロ走破。2018年5月「九州一周ランニングの旅」で約900キロ走破。 

2011年3月14日、東日本大震災の3日後、「RUN×10(ラン・バイ・テン)運動」を発案・提唱、全国に展開させる。 

2012年末、facebook上の公開グループ、平和的環境美化集団"THE SWEEPERS"を発足、活動を展開中。 

2014年、一本歯下駄で世界平和をめざすfacebook上の公開グループ「一本歯下駄クラブ」を発足、活動を展開中。 講演・セミナー・取材などの問い合わせ・依頼は下のメールフォームでお願いします。

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