【ペダリアン精神】
ペダリアンとは… ぺダリアンとは自転車の”ペダル”とそれを漕ぐ”人びと”を掛け合わせた造語で地球体験に関心や興味をいだく「ペダルの人びと」の意です。 1979年4月1日創設した日本アドベンチャー・サイクリストクラブ(JACC)は、特許庁に「PEDALIAN」の登録申請をおこない、Trade Mark 第1779251号の認可をうけています。 今回誕生した「PEDALIAN.com」は、JACCのオフィシアル・ウェブ・サイトとして、JACCと日本国際自転車交流協会の情報を広範に発信していきたいと思っています。(2006年4月) 私、高繁勝彦の肩書きは「アドヴェンチャー・ランナー」で走る人には違いないのだが、元々はサイクリスト。
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冒険の軌跡 中学生時代から剣道一筋だったが、大学時代に自転車に目覚め、主にツーリングで全国各地を走り回っていた。
ロードレースやトライアスロンにも関わってきたし、マウンテンバイクで富士山や乗鞍岳山頂に登るような馬鹿げたこともやっていた。
夏はキャンプも楽しんだし、冬はクロスカントリースキーやテレマーク、スノーシューなどにもいそしんで来た。
アウトドア大好き人間が最後にたどり着いたのが冒険の世界。
そのきっかけとなったのはもちろん自転車旅行だ。
お金を極力かけず何日でも走れる…そんな魅力的な乗り物が自転車。
ペダルを踏むことさえできれば世界中どこへでもいける。
いろんな場所でいろんな人と出会っていろんな経験ができる…そういったことが何よりも素敵なことだと思った。
1991年6月に初めての海外ツーリング、北米大陸自転車横断旅行、1994年6月にはアラスカ北極圏横断+カナダ横断自転車旅行。同年11月から翌1995年にはニュージーランド一周+オーストラリア横断自転車旅行…これらが自分のたどってきた軌跡。
オーストラリアでであった名古屋出身の女性と結婚したことで旅は一度中断。
人生どこでどう変わるか分かったものじゃない。
結婚が旅をあきらめる理由にはならないと最初から信じていた。
いつかチャンスがやってくると願い続けて今がある。
永い間自転車のツーリングもしていなかった。トライアスロンも水泳で肩を痛めて以降まったくできない状態だった。
そんな中でもランニングだけは地道に継続してきたのだ。
フルマラソンを中心に10キロやハーフマラソン、ウルトラマラソンは年に一度100キロを走っていた。
自転車も通勤手段として乗ってはいたがなかなか長期のツーリングに出ることは難しかった。
離婚という、人生の一つの節目があって、さらには長年関わってきた教職ともお別れ…。
仕事を辞めて最初の日本縦断の途中、世界二周サイクリスト
中西大輔さん が
植村直己冒険賞 を受賞したというニュースを耳にした。
兵庫県豊岡市で表彰式が行われていた頃、自分は日本縦断の最中だった。
南に下りてきて、兵庫県豊岡市の植村直己さんのふるさとを訪ね、遺体こそ発見されていないが彼の墓地となっている場所を訪ねた。
植村直己冒険館 を訪ねたら、中西さんが世界二周自転車旅行で使用した自転車が展示されていた。
28歳から39歳までの11年間で地球15万キロ超130カ国!
「世界130カ国自転車旅行」 想像を絶するペダリングの旅…。
彼が携帯していた大きな日の丸の旗には、旅の途中で出会った人たちの寄せ書きが書かれていた。
中西大輔さん本人と初めてお会いするきっかけとなったのが大学の後輩の安部さん。
最初の日本縦断を終えたあと、安部さんのアレンジで大阪難波の焼き鳥屋さんで3人で会うことになった。
中西さんの冒険談をお聞きする中、自分自身はますます冒険に魅せられるようになっていったのだ。
一度目の日本縦断のあと、アメリカ横断ランニングの旅に出るつもりはしていたが、「アメリカ横断が終わったら教職に戻ろう」というのが元々のプランだった。
だが、それはあくまでもプランということになってしまった。
中西さんとの出会い以外にも、同時期にいくつかの刺激があった。
中西さんの勧めで
JACC(日本アドベンチャーサイクリストクラブ) のメンバーとなり、代表の
池本元光さん と再会。
関西サイクルスポーツセンターでアルバイトをしていた時期があったが、自転車冒険旅行について一度少しだけお話させていただいたことがあったのだ。
日本アドベンチャー・サイクリストクラブ(Japan Adventure Cyclist Club)(JACC)は、「民族、国境を超越した一人ひとりの“友情”の成果が“平和”へ貢献、寄与することを認識し、地球をペダルによる友情の足跡で埋めつくすべく、民間大使として国際交流を深めよう」を活動目的に前進を続けています。というのがJACCが提唱するペダリアン精神。
PEACE RUNの根底にあるものと共通している。
今も世界中にJACCのメンバーがいて銀輪で大地を駆けている。
そして、今後も、これからも多くのチャレンジャーに世界を走ってもらいたいと私自身も願っている。
中西さんと出会ってしばらくあと、ソロアルピニスト
栗城史多(くりきのぶかず)さん の講演会があるというので池田市にある日清食品のラーメン記念博物館を訪ねた。
同じチャレンジャーとして目指すものは違うのだけれど、栗城さんの話を聞いていたら、自分自身も納得の行くところまで走り続けなければならない…というのが自分自身の結論になりかけていた。
2011年の1月には間寛平さんがアースマラソンゴール。
このゴールの場面を見るために大阪城野外音楽堂まで出向き、ゴールの瞬間を見届ける。
寛平さんから見えないバトンをもらった瞬間だった。
このゴールを見たあと、もう決意は変わらなかった。
2011年1月17日、アドヴェンチャー・ランナー開眼の時が来た。
ペダルを踏む足が地面を蹴って前進する足に変わっただけで、基本にあるものは何ら変わっていない。
10月6日、大阪南港ATCで開催されたサイクルモードフェスタで、久々に池本さんとお会いしてきた。
今年1月から2月にかけて中西さんをパートナーに、独創セーリングサイクル「風と大地と」プロジェクトと称してオーストラリア大陸2907キロナラボー平原横断に挑まれ生還された。
VIDEO DAISUKE NAKANISHI AND MOTOMITSU IKEMOTO Australian Bike Tour
日本人で初めて世界一周自転車冒険旅行を成功され、同じ志を持つチャレンジャーたちのためにとJACC(日本アドベンチャーサイクリストクラブ)を設立。
その池本さんがオーストラリアで使用された自転車タルーゼ号がパナソニックのブースに展示されていた。
自分が1995年2月に一度走ったナラボー平原、そしてさらに来年再び走るであろう場所。
サイクルモードフェスタでさまざまな自転車やパーツなどが展示されていたが、特にこれといって感動できるものはなかった。
自転車界はロードバイク一色…しかも国内のメーカーは低迷しており、ほとんどがアメリカやヨーロッパブランド。
そういえば去年のアメリカ横断ランニングの旅でいくつかサイクルショップを訪ねたが、シマノのパーツ類は一時期に比べ扱っている店がかなり減っていた。
パールイズミのウェアはまだメジャーな部類だったのが救い…。
電化製品同様「メイド・イン・ジャパン」神話は崩れつつあるということなのか…?
外国ブランドのロードバイク…見た目もお洒落で華やかなのはいいが、これらの自転車も結局はコマーシャリズムのツールでしかないのだ…少なくとも今の自分にはそう見える。
こういった自転車を買う人たちは当然お金もあって、自転車に乗るよりも自転車を一生懸命ていねいに磨いて、新しいパーツが出たら真っ先に交換して、部屋に飾るための置物的自転車にしてしまう人たち…。
流行についていくために、常に新しいものでないと満足できないという考えがベースにある限り、市場や情報に右往左往し躍らされる運命にある人たちなんだろう。
100万円以上も出して自転車を買うのは悪いことだとは言わないが、どんな自転車でもいいから健康で元気な内に、自転車に乗って、自転車で走って素晴らしい体験をすることの方が大切なんだと思う。
見て満足するだけの自転車ではきっといつか飽きてしまうもの。
今年日本縦断中に出会ったサイクリストたちの大半は60歳以上。
みんなスマートホンも持たず、GPSも使わず、インターネットさえ経験したこともないという人さえいる。
それでも、純粋に自転車で旅をすることを楽しみたいという思いで日本縦断や日本一周などの旅に出てきたのだ。
自転車は人を乗せて運ぶもの。眺めるためのものではない。
人を乗せると同時に人の夢も乗せて運んでくれるはず。
旅や冒険のツールであってもいい。
未知なる世界へ、自分の意志と脚で向かっていく…。
池本さんが提唱するペダリアン精神を大切にして行こう。
ツーリング車として唯一展示されていた池本さんのタルーゼ号、会場にいた人たちからは珍しいものとして好奇の目で見られていたのかも知れないが、そういう訳で他の自転車とは全く違った価値を持った自転車であるということを付記しておく。
会場でたまたまchariotというカナダ製バギーのブースがあって、輸入代理店
「プレザント」 オウナーの上田さんともお話させて頂いた。
来年のオーストラリア横断とニュージーランド縦断で使用するバギーがまだ決まっていないけれど、ひとつの候補として考えている。
実際にモノを見て、BabyJoggerよりも軽くて取り回しがいいというのが良かった。
ただ、荷物の積載スペースについては少し狭いようにも思えるが…。
いろいろと検討して行こう。
冒険の夢はまだまだ膨らみ続ける。
自分が求めるものは自分の意志と脚で見つけに行くこと。
今できることに全力で取り組むこと。真剣に望むこと。
未来はすべて今の自分のあり方で決まるのだ…。
「一生に一度…」 「もっと遠くに」 「夢”のアドベンチャー・サイクリング」 「地球体験レポート」 JACC公式サイト ペダリアンドットコム JACC facebookページ
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テーマ:よく生きる - ジャンル:ライフ
2012/10/08(月) 18:45:11 |
旅・冒険
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