KAY'S BLOG

独行道~Lonesome Road of Running

伊南川100kmウルトラ遠足観戦記~その2

【伊南川100kmウルトラ遠足観戦記~その2】  

*その1をまだ読まれていない方はこちら…。

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午前5時、スタート。

外はまだ真っ暗。



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会場内はライトが点灯されていたので明るかったが、ランナーはヘッドランプやハンディライトで足元を照らしながらの走りとなる。


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夜の空は満天の星。

オリオン座や北斗七星を久々に見た気がする。


発表では出走は233名。申し込みは260名程度であった。


スタートしたランナーは、遠目からは、一つの群れになって飛んでいく蛍のように見えた。

無事にゴールに帰ってくるまでは楽しい旅を!




ウルトラの大会では常連のランナーも当然いるし、その面々も猛者揃い。

同じ宿に宿泊されていたサロマを27回完走したつわものランナーは、100キロ100回完走を目指しているとのことだった。

フルと違って走るスピードは遅くても距離が100キロとなるとかなり長い。

ゆっくりでもスタミナで10数時間走れる脚と体があれば何歳になっても走れるのが100キロ。

この大会でも見たところ若い人の姿は少なく、参加者の多くが40~60歳、何名かが70代。

全国区で見れば、90歳代の100キロランナーがいるというような話も聞いた。




一日の3分の2にあたる16時間の長丁場はランナーだけではない。

運営するスタッフも同じだ。

走ることはないにせよじっとランナーを待つ人たちがあちこちにいる。

ゴール会場では最終のゴールまで海宝さんはじめスタッフが待っている。




コース上に点在するエイドステーションの人たちも然り。

山の北側斜面にいれば寒い中、ドリンクや食べ物をテーブルにセッティングしてランナーが全員通過するのを待たなければならない。

この大会では、スタート前に着替えや予備のシューズ等を入れたバッグを預かってもらって、50キロを過ぎた地点で受け取ることが可能だ。

暑い季節の大会なら汗だらけになったウェアを着替えることでリフレッシュ効果があるけれど、こう寒いと汗をかくためにはかなり真剣になって走らねばなるまい。



午後9時が最終ゴール。

外が明るい内にゴールできるランナーはいいのだが、日没後にゴールするランナーはやはり明かりを持参することになる。


標高が高いところなので、前日の昼間も気温10度ちょっとしかなかった。

今朝方は、車の窓が凍っていたから、おそらく気温は氷点下であったのだろう。

大阪や東京の1~2月並みの寒さだ。

標高1700mの山の上はさらに気温が低く紅葉も今がピーク。

周りを山で囲まれ自然はいっぱい。



スタート後、ランナーの後を追いかけるが真っ暗な中、ライトもなしでは走れず、数百メートルで引き返す。

明るくなるまで宿で待機。

のちに会場に出向いて、大会関係者・役員の方々といろいろとお話ししていた。



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そうこうしている内にトップランナーが何と7時間52分で戻ってきた。

100キロは初のチャレンジだったという32歳の彼は砂漠ランナー。

強烈な登りと下りを含むこのコースでこのタイム!

2番目のゴールはそれから1時間以上たってから、3番目もさらに1時間近くの開き…。



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普通の100キロマラソンではない。

単に距離が長いだけならいいのだが、長時間の走りに耐えるだけでは済まない。


コース上のハイライトは山…大きな山を二つ越えなければならない。

一つ目は標高1700メートル、峠に向かってトレイルを延々と登り続ける。

登りは一部のランナーを除きほとんどが歩いている。

登りがあれば当然下りもそれに続く。

下りは登りと違う筋肉を使う。

勾配がきついのであまりスピードを出しすぎると加速してえらいことになってしまう。

そうならないために大腿部四頭筋を使ってスピードをギリギリのところで抑えながら下り続ける。

平地と違う、起伏、すなわちアップダウンの走り…トップランナーとビギナーとではここで差がつくのだろう。



平野部では秋であっても、山では既に冬が始まっている。

エイドステーションで止まるたびに寒さの中で震えてしまうという。





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今回、私は応援で、コースに出向くことがなかったので、ランナーたちの話を聞きながら今回の大会の様子を頭でイメージすることにした。


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と同時に、ゴール会場のあちこちでボランティアとしてスタッフのお手伝いをしながら、ゴールしてくるランナーたちの帰りを待っていた。



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スタートから12時間を過ぎると日も暮れ始め、13~14時間で辺りは完全に闇に包まれる。



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ランナーもヘッドランプかハンディライトを携帯して足元を照らしながらゴールに帰ってくるのだ。

ゴールライン付近ではカメラでゴールシーンを撮影、ここでナンバーカードの数字と順位を記録。

私もゴールテープを持って、ゴールするランナーの満面の笑顔を目の当たりにすることができた。


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トップは1キロ4分50秒ちょっとのタイムを刻みながら走ったそうだが、制限時間16時間ギリギリでゴールしようと思えば、1キロ10分をコンスタントに走る(歩く?)ペースで進んで行けばいいのだという。

ただ、伊南川のコースはほとんどフラットな部分がなく、トレイルも含むウルトラ…。


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最高齢74歳のランナーも時間内ゴール。




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15時間前後でゴールするランナーの多くが結構年配の方々。

最初から最後まで一定のペースでじっくり前進してきたのだろう。


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そして最終ランナー…15時間59分台ギリギリで戻ってくることができた。 

 

残念ながら時間内に戻って来れなかったが、自力でゴールを目指した方々も何名かいたし、早い時期に勇気ある撤退ということでスタッフの車で会場に戻ってきた方々も少なくはなかった。 



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ゴールしたランナーたちの一人一人とできるだけふれあいを大切にする海宝さん、握手を交わし、時には抱擁しあい、無事のゴールを讃えておられた。

海宝さんの大会に参加するランナーは多くがマナーとモラルを持って参加されている。

あるランナーから聞いた話では、途中のエイドステーションでも紙コップはいっさい道路に捨てることなく、決められたゴミ箱にきちんと捨てていたと…。


エイドステーションも充実、なぜか沿道ではバーベキューのふるまいもあったとか。



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ふだんは静かでのんびりとした近隣の集落も沿道で応援に出向いてくれたり…その多くが地元農家のおじさんやおばさんたち。



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ゴール後抽選会があって、空くじなし。

地場産の農産物や協賛スポンサーからの提供品等がお土産に渡される。

豚汁やおにぎりも好評。



初のウルトラを完走したランナーたちにとっては感動のゴールであったろう。

過去にこの大会で完走できず、二度目三度目のリベンジに挑んだランナーもいたようだ。



早朝2時ごろには起きて、真っ暗な中を走り、一人旅でずっと走ってきた者中にはいる。

登り下りで足を痛め、疲労のピークを何度も越えて、頭も体も

苦しい場面をいくつも経験してきて、そんな中でも美しい紅葉真っ盛りの山に癒され、仲間とともに励まし合いながら目指してきたのが100キロ先にあるゴールなのだ。



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その価値あるゴールに立ち会い、ゴールテープを切るランナーたちの姿を間近で見ながら思ったこと…やはり走ることは素晴らしい。


海宝ロードランニング、海宝さんはじめスタッフ役員の皆さん、お疲れ様でした!

魅力ある素晴らしい大会に居合わせることができて心から感謝しております。ありがとうございました!


そして、参加された前ランナーの皆さん、お疲れ様でした!

ゴールにたどり着けた方もそうでなかった方も、みんながヒーロー&ヒロインです。

自分が走り切ったところがウルトラのゴール、そう考えれば全員が完踏・完走者なのです。


その距離を伸ばそうと思えばまたチャレンジすればいい。

ウルトラを走る人たちはみんなが旅人。

勝ち負けはないのだから、アスリートでなくてもいい。

ゴールよりも、移動する過程そのものを楽しんだものが立派なのです。



一緒に走ればそれだけでももう仲間、友達。

走ることでみんながつながる、みんなとつながる…これを大事にしていきたいもの。

ランナーからたくさんの元気をもらえた一日…ありがとうございました!





第3回伊南川100キロウルトラ遠足…PEACE RUN事務局長木村さん編集の動画です。

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テーマ:マラソン - ジャンル:スポーツ

  1. 2012/10/21(日) 19:10:09|
  2. マラソン・ランニング
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KAY(高繁勝彦)

Author:KAY(高繁勝彦)
冒険家:アドヴェンチャー・ランナー、NPO法人“PEACE RUN”代表、サイクリスト(JACC=日本アドベンチャーサイクリストクラブ評議員)、ALTRA JAPANアンバサダー
旅人、詩人・アーティスト、クリエイター、ナチュラリスト…。元高校教師(英語)。

大阪府松原市生まれで、現在、大阪府富田林市に在住。

楽天ブログ時代(2006.4.2)からノンストップブログ更新中。公式サイト
「PEACE RUN 世界五大陸4万キロランニングの旅」
“KAY’S WORLD”もよろしくお願いします。

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二度の日本縦断(「PEACE RUN 2010日本縦断3,443kmランニングの旅「PEACE RUN2012 日本縦断ランニングの旅 PART2」で実質の日本一周ランニング6,925kmの旅を完結。

2011年はPEACE RUN 2011アメリカ横断5,285kmランニングの旅を138日で完了。

2013年9月から163日で「PEACE RUN2013オーストラリア横断ランニングの旅」5,205kmを走破。

2014年11月から2015年2月、83日でPEACE RUN2014ニュージーランド縦断ランニングの旅2,796.6kmを走破。

2016年7月〜11月、110日間で7カ国3,358.8キロ、「PEACE RUN2016ヨーロッパランニングの旅」を走破。

2017年9月現在、「PEACE RUN2017四国一周ランニングの旅」を現在走行中。


2011年3月14日、東日本大震災の3日後、「RUN×10(ラン・バイ・テン)運動」を発案・提唱、全国に展開させる。

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